行動心理学 / 集団心理3 / 援助行動

援助行動の判断

人が集団で生活する時
他者と助け合う行動をするものです。

人は誰かに援助が必要な状態に遭遇すると
そこで援助することで
どの程度自分に責任がかかってくるかを検討します。
そしてどのように援助を行うかを考え
実際の援助行動に移ります。

しかし、援助を検討する時
援助にかかる労力や
あらゆる意味のコストが大きいと
実際に援助行動をすることを
ためらう傾向がみられます。

もちろん、
目の前で、子供が井戸に落ちようとしているなどの
緊急で何も考える間もないような時は
その子がたとえ
大嫌いな人の子供であろうと
そのまま手を差し伸べることはできるのですが
あれこれと判断できる場合は
労力、コストを判断してしまうということです。

例えば
自分が怪我をしていて
一人で歩くのもやっとな時
目前でお年寄りが多くの荷物を持って
階段を上ろうとしていても
援助行動をすることは困難です。

これはごく自然な判断であり
責められるものではありません。

ところで援助行動は
一人の時よりも
周りに人がいると
その行動が抑制されることがあります。
これを傍観者効果といいます。

他にも人がいるのだから
自分が助けなくてもいいだろうと考える
責任の分散という現象や
援助行動をすることで
周りの人が自分をどう評価するのか気にしてしまう
評価懸念という現象が起こるためです。

お節介に思われないか
いい人ぶっているなと思われないかなど
周りからの否定的な評価を懸念してしまうのです。

援助をためらうことは
社会的評価を気にする人間らしい心理で
その人の冷淡さが原因とばかりは言えないのです。

援助要請の壁

一方
他者に援助を求める援助要請に関しても
それを苦手と考える人が多くいるのです。

それは
他者に助けてもらうことで
助けてもらった恩を返さなければいけないと考える
返報性という感情が働くために
心理的な負荷が生じてしまうためです。

また、
援助を受けることは
自分では解決できる能力がないという
自らの弱さを他者に伝えてしまうため
自尊心が働き
援助要請を出しづらくもしているのです。

人間は
他者の援助行動を観察することで
自分の援助行動が促進されるということもわかっています。
周りの評価を気にせず
できることであれば
積極的に援助行動に踏み込む姿勢が大切ですし
困った時には
周りの人に手足助けをお願いすることも必要です。

お互いに助け合う気持ちを大切にし
豊かな社会を築いていきたいですね。

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